その様子を見て、私は優大を「可愛い」と思ったんだ。


幼稚園も、小学校も、中学校も一緒だった。


優大は見た目のカッコ良さから女の子にモテた。

見た目以上に内面も良くて。

優しくて頼れるから、優大のことを好きにならない女の子なんて、見たことがない。



だけど、優大は女の子よりも歌やダンスに夢中だった。


どれだけの女の子が告白をしたのか、私には分からない。

だけど中学校を卒業する頃まで、優大に恋人の影は無かったように思う。



中学校を卒業したら、優大は上京した。


「シー・ファンキーズ」になっちゃったから。




ずっとそばにいると思っていたのに。







いつも見ていた優大の背中を、私はテレビ越しに観るようになって。


いつか。

いつか、テレビよりも近い場所で、また優大の隣に立つんだ。


そう決めた。