お店で商品を受け取る。
本当は誕生日当日に受け取る予定だったけれど、仕事の都合で行けなくなり、今日になった。
ピンクゴールドの、華奢なチェーンが可愛い。
満足してお店を後にする。
ひとり暮らししているマンションに帰ってきた。
玄関に入ったところで、スマートフォンの振動を感じる。
短い振動だったので、メッセージが届いたことが分かった。
スマートフォンの画面に表示された名前を見て、思わず声に出してしまった。
「……優大!」
『この間、誕生日やったよな?メッセージ送れなくてごめん。改めてお誕生日おめでとう。良い1年にしてください』
「……あはっ!短っ!」
それでもこんなに嬉しい。
すぐに返事を送ると、ずっと待っていました!みたいに思われるかなって思って、私はそのままスマートフォンをテーブルに伏せた。
着替える前に。
自分からの誕生日プレゼントを付けてみた。
もっと肌が白かったら。
もっと潤った肌なら。
このピンクゴールドがもっと映えるのに。
「ちゃんとケアしないと!」
鏡に向かって、喝を入れる。



