コンコンコン




母「入っていいわよ」



『はい、失礼します』



母「そんなにかしこまらないで。気軽に話しましょう。私はどんなみあでも受け止めるから」



『お、かぁ、さん、…』




ぽた、ぽたぽたぽた




あ、あたし泣いてる…




母「辛い時は泣いていいのよ。溜め込まなくていいの。全部吐き出せばいいの」



『う、うぅ…うわぁん、』



母「気が済むまで泣きなさい。私は待つから。それにみあが話してくれない方が私はずっと苦しいの」



『お、かぁさん…あ、あのね』



『あたし、昔のことを思い出しちゃって、柚稀くんが探してくれてたのに。叫んじゃって、それでその時謝ったんだけど、柚稀くんがすごく悲しい顔しててっ…うぅ、』



『あ、あたし!どうしたらいいの、?』



母「…そんな事があったのね。みあは悪くないのよ、悪いのは──────だから。」



『だ。だけどっ』



母「大丈夫。大丈夫よ。みあは悪くない」



母「これからもう一度謝ってご覧?柚稀くんもきっとみあがわざと叫んじゃったわけじゃないって分かってるわよ。そんなに重く考えないで?」



『あ、ありがとう、』



『あとで柚稀くんに謝るね』



母「えぇ。お母さんは応援してるわよ」



母「それに、みあはどんな事があっても私の味方だから。いつでも相談してちょうだい」



『お母さん、ありがとう、!』



母「いいのよ。お母さんは日頃からみあにしてあげる事があまりないから少しでも役に立てるならなんだって聞くわ。無理だけはしないでね」



『うん、!!』



母「頑張りなさい、!」



『ありがとう、柚稀くんに謝ってくる!』



母「えぇ。」