「っごめん達也……!」



咄嗟に出たのはそんなことば。

適当に答えたつもりはないけれど,それはもはや反射に近かった。



「一応聞くけど……なんで?」



そうだよね,なんで……なんで……



「分からない……けど,違う,達也とは友達だって,そう思うの」



じっくり考えて出たのもこんな意味不明な答え。

形がハッキリしない。

でも,だって,

告白なんて受けたことがない。

何が正しいのかも分からない。

相手がとても大切な友達だと思っている人なら尚更。

何も不満は無いはずなのに……なんでなのか本当に分からない。

達也と付き合えたらきっと楽しい。

だって達也は私には勿体無い位良い奴で,泣く回数より笑う回数の方がきっと多いだろう。

きっと大事にしてくれる。

だけど,だけど……!