老婆はこれから孫に会いに行くようだけれど、その前にどこかで時間を潰した方が良いと思ったからだ。


おばあさんがひとりでずっと外にいるのは危ないに、体がしんどくなるかもしれない。


それなら喫茶店が最適だ。


そんな考えが一瞬にして頭の中に浮かんできた。


「おやおや、こんなに親切に教えてくれるなんて、ありがとうね」


老婆はしわしわの顔を更にしわしわにして微笑んだ。


最初は少し怖いと感じたけれど、そうやって笑顔を向けられると可愛いおばあちゃんだと感じる。


ミハルは少し照れて頬を赤らめ、頭をかいた。


胸の中がくすぐったい感じがする。


「お嬢さん警察官に向いているんじゃないかい?」


そう言われてミハルの胸が高なった。


警察官。


それもいいかもしれない。


今みたいに困っている人の手助けをするんだ。