ユウキは女子の中に入って一緒にご飯を食べるような人じゃない。


クラスのムードメーカーで、いつも一番大きな声で笑っていて、サッカーが上手でかっこよくて。


それはすべて、小学校の頃セイコが見ていたユウキの姿だった。


今は違う。


ユウキは中学に上がってから変わってしまったのだ。


それを理解すると胸がチクリと傷んで、セイコはトオコを睨みつけていた。


ユウキが変わってしまったのはトオコのせいに違いない。


トオコがユウキを変えたんだ。


自分の好きだったユウキはもういない。


私に話しかけてくれて笑ってくれたユウキはいない。


叫びだしそうになる感情を、セイコは下唇を噛み締めて必死に堪えたのだった。