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セイコとユウキが仲良くしている様子を、自分の机に座ったトオコがジッと見つめていた。


トオコの周りにいた友人たちは今はもう誰もいない。


トオコの悩みを聞いてくれていたユウキも、もうそばにいてくれない。


強い孤独がトオコの心を支配しながらも、ひとりぼっちでいたセイコもこんな気持でいたのかもしれないと考えた。


友達に囲まれていた自分には気が付かなかったけれど、セイコはとてもつらかったのかも。


そう思うと、友人や恋人を奪っていったセイコを憎む気にはなれなかった。


暇な休憩時間を潰すために、膝の上でこっそりスマホをつつく。


最初はゲームをしていたけれど、長い昼休憩中の時はほとんど暇つぶしにならない。


5つあった残機はあっという間になくなってしまって、課金しないとプレイできなくなってしまう。