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帰宅してからすぐに悪口ノートに書き込んだけれど、気分はちっとも晴れなかった。


ついには最後の1ページまで真っ黒に塗りつぶされて書く場所がなくなってしまった。


「こんなんじゃダメだ。全然スッキリしない」


このノートが役に立たなくなったことなんて今まで1度もなかった。


愕然としながらノートを片付けて、今度は接着剤を取り出して見る。


やっぱりこれを使わないと私の気持ちは収まらなくなっているんだ。


これを浸かって、私とユウキとの結び付けないと……。


想像すると顔がニヤけた。


自分とユウキが並んで帰っている様子や、教室内で仲良く会話している様子が次々と浮かんでくる。


「これを使えば、ユウキと恋人同士になれる」


そう呟いたセイコはニヤリと笑ったのだった。