自分で自分の思考に驚く。     
               
                
しかも、お茶の入ったコップを手にひっかけて倒してしまった。       
 

「あっごめ……あっ蒼ってさ、笑うと目尻のほくろが隠れるよね」       
                
                
完全に間違えた。         
                 
                 
今の失敗を誤魔化そうとして墓穴を掘ってしまった。            
                
                 
蒼も突然の出来事と、意味不明な発言に少し驚いた顔をしている。       
     
                 
でも、蒼はすぐにいつもの優しげな表情で笑ってくれて、少し安心した。    
                 
               
更なる爆弾が投下されるとも思わずに。  
                 
                    
「目尻にほくろがあるの、知ってたんだ。小さくて見にくいのに……いつ気付いたの?」