「望み?」
「雨音を望んでいるのは僕だ。僕が雨音が欲しいんだ」
「私も……社長の側にいたい……社長が欲しいです……こんな私でも良いんですか?」
「君が欲しいんだ」

そう言うと、また彼は私の唇を奪う。
今度は、深く舌を絡めるようなキス。
私が好きなキス。

それから、私と社長はどちらからともなく、お互いの服を脱がし合い、ありのままの姿で、互いの存在を感じ合った。

思う存分愛し合った後にバスルームから出た。
いつのまにか夕立は止んでいて、代わりに虹がかかっていた。

「綺麗……」
「そうだな……」

彼と私は、美しく大きな虹の下で、今度こそ永遠の約束を交わした。