「お前達、ちゃんと勉強してるのか?」


 「まぁ、ぼちぼちね。」


 「してる、3時間くらいね。」


 「姉ちゃんが教科書開いてる所見た
  事ないけどね。」


 「まぁ…瑠香、勉強は大切よ。」


 「な、何言っちゃってるの~!
  家では疲れてるから出来てないだけ!
  学校では勉強してるし?」


 「先生に居眠りするなって言われてたの
  聞こえてたけど。」


 「……。」


 「はっは!じゃあこれから頑張りなさい。」


 「喜昭さん!甘やかさないで下さいよ…。」


 「あ、明日の準備があるから!
  ごちそうさま!」


 私は逃げるように階段にかけ上がる


 「ちょっと瑠香!次のテストで成績
  下がったら塾、考えるわよ。」


 「私だって本気出せば平気、平気。」


 心配性でおっとりしたお母さん

 おおらかで優しいお父さん

 少し生意気になった弟


 皆が血は繋がっていなくとも、

 私にとっては大切な家族だ


 「さぁさぁ…早く寝ないとね。」