(あ~っ!今でも思うと恥ずかしい!)


 悩んだ末、夢だったという事に考えた


 
(そうだよ!私、ここ最近忙しかったから
 きっと変な幻覚が見えたのよ!)


 「何が変だって?」


 「え~っ?えっとね~…って、うわ!」


 「姉ちゃん部屋の外まで聞こえてるよ。」


 「う、ううん。何でもないよ!?」


 「姉ちゃんって嘘、下手だよね…。
  ま、聞かないであげるよ。」


 私に話しかけてきたのは弟の蒼馬

 と、いっても義弟だけどね


 私の両親は幼い頃、離婚したため

 母が再婚し新しい父の子供が弟の蒼馬だ


 「ありがとう!
  って、蒼馬どうしたの?」


 「あぁ、もう夕飯出来るから呼んできて
  って母さんが…。」


 「そう、分かったわ。ていうか
  蒼馬って反抗期とかないわけ?
  あんた良い子すぎない?」


 「え…?そうかな?」


 蒼馬は少し照れ、視線を泳がせている


 「もう、私の弟可愛いすぎるよ!
  ご褒美にチューしてあげる!」


 蒼馬にギューッと抱きしめる


 「は、離してよ姉ちゃん!」


 ついこの間まで私より小さかった背も

 高くなってしまった


 「照れちゃって~!」


 「大体姉ちゃんがしっかりしてないから
  じゃないの?」


 「ん?何か言った?」


 「いえ、何でもナイデス…。」