「なーんて、約束してたけど結局来る
  日数が段々減ってきちゃったね。
  ごめんなさい神様…。」


 あれから私は忘れずにこの祠にお参りに
 来ていたのだが


 大きくなるにつれ忙しくなっていき、
 毎日は来れなくなってしまっているのだ


 「次も、2~3日来れなくなるかも。」


 私は祠にお辞儀をしていくと背を向けた


 「なんじゃ?明日は来れぬのか?」


 へ?


 今の声は誰?


 私は辺りを見回すが人らしき影がない


 足元にはいつの間にか可愛いらしい
 ベージュ色の犬が一匹


 (この子が?まさか、ね…。)


 それにしても可愛い


 私の家は動物を飼ってはいけないので
 嬉しい


 「きゃーっ!モフモフでしゅね~!」


 私は犬を抱えると撫でくり回す


 「この儂に恐れぬとは…いい度胸だな。」


 「ふえっ…?」


 今ので分かった


 確実にあの声はこの犬から発している