怜ちゃんは俺と目が合うと、途端に笑顔の色を増す。 冬仕様の怜ちゃんはいつもよりもモコモコだ。 可愛すぎ。 「楓くっ」「わーホントに楓くんだ~ぁ」 やばい。 俺今本気でイラッとした。 仲良さげにしてたくせに、怜ちゃんの言葉を遮ってまで声を掛けてきた、無神経なこの人に。 いや、おちつけ俺。 ちょっと引っ掛かったとは言え、人を悪者と決めつけるにはやや早すぎる。 ようやく怜ちゃんと一緒にいた女子へと目を 向ける。