思わず、幸男も頭を下げた。


「いきましょう」


そう言うと、彼女はまるで今まで付き合っていた異性のように幸男の腕に腕を絡ませ、二人は歩き出した。


そうか、金があればそういうこともできるのか。


彼女の花の香りを感じながら、幸男は心の中で笑わずにはいられなかった。