そして……永田さんに対する気持ちに大きな変化があったのは、あの日。
バスケの練習中に雷が鳴って、一緒に俺の家に避難してきた日だった。
『雨夜くんは……どうして夜間に、通ってるの……?』
すごくためらいながら、そう聞いてきた永田さん。
ずっと気になりながらも、俺を思いやってたずねられなかったのだろう。
それでももっと知りたいと、勇気を出して踏み込んできてくれた彼女の姿に、胸を打たれた。
そして、自分のおい立ちだったり、祖母の病気だったりを語ったあと。
永田さんが涙したことには……胸が打たれる、よりもっと強く、感銘を受けた。
今まで、俺のために涙を流してくれた人なんていなかった。
中学の友達たちは、夜間に行くことになった俺に同情はしてくれた。


