『つか前から思ってたけど、いいかげん下の名前で呼べよなー! 俺、前から涼って呼んでるのにさ! ずっと明山明山って!片思いかよ!』
その言葉には、吹き出してしまった。
明山の下の名前は希一(きいち)というのだけれど、希一呼びは、とりあえず今度会ったときからにしようと思う。
スマホの画面をタップして、電話の履歴画面に切り替える。
履歴には、明山と……それから、永田温美の名前がたくさん並んでいる。
『〜会いたかった……っ!』
永田さんが、偶然俺を見つけてくれたあの日。
俺たちはやっと連絡先を交換して、そして最近は毎日電話をするようになった。
『わたしたち……っ、自分のために、過去に向き合えないかな……?』
永田さんは、ものすごく勇気を振り絞って俺に向かってきてくれた。
とても勝手でひどいことをした俺を見限らずに、必死になって、俺に関わろうとしてくれた。


