雨夜くんの口がつむぐ、これから、が嬉しい。
おだやかなまなざしが、わたしに向かって降りそそぐ。
「……うん!」
胸の高鳴りを感じながら、大きく首を振ってうなずいた。
わたしも知りたい。教えてほしい。雨夜くんにまつわる、いろんなこと。
それからもわたしたちは、自然と会話を楽しみながら並んで散歩を続けた。
そのうちに、ザアアアという、水がかたまりで落ちる音が聞こえてきた。
近くなってくる。迫力が増してくる。
いよいよかな、と期待しつつ急なカーブを曲がったところで、息をのんだ。
「わあ……!」
大きな滝が、そこにはあった。
幅といい落差といい、本当に見事な滝。真っすぐためらいなく落ちていく中で、白いしぶきを豪快に上げている。
絶え間なく、切れ目なく。
「は……」
気がついたら、感嘆の息を吐いていた。
すごい。ものすごい。今まさに、パワーを与えられているかのよう。
マイナスイオンが出ているのかな。体の中にある悪い気持ちが全部、浄化されていくみたい。


