昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う



種目がバスケに決まったときには、絶望だった。

恐怖でしかなくて、失敗したらどうしようってマイナスな気持ちに襲われた。


でもそこであきらめるんじゃなくて、ちゃんと努力と準備をすれば。

その中で気持ちを整えていけば……こんなにも違った今日を、迎えられるものなんだ。


予定通りやってきた、球技大会当日。


「ちょ、やば! 日焼け止め忘れたんだけど」

「わたしの貸すよー」


女子がにぎやかにひしめく更衣室。

その隅のほうで体操着に着替えながら、わたしは改めて、気を引き締め直していた。


……今日は、できる限り頑張ろう。


緊張はある。深呼吸をしても、心臓のドキドキは止まらない。

けれど抗えないほどの過剰な不安は、もう胸の中に生まれてこなかった。


雨夜くんがバスケの練習に付き合ってくれて、少し自信がついたおかげだ。

そして……雨夜くんについて一歩踏み込めたことが、わたしの中に革命みたいなものを起こしたんだと思う。