甘い毒に溺れ堕ちて

返事が聞こえて一安心。

ドアを押し開け、恐る恐る中を覗くと、敷布団の上に人影を見つけた。



「真彩ちゃん。久しぶり」

「……久しぶり」



1週間ぶりに会った彼は、少し頬が痩せこけていた。


ボサボサで寝癖だらけの頭。

目の下のクマは一目で寝不足だとわかるほど酷く、淡いブルーのパジャマに至ってはシワシワ。

まるで入院患者のような身なりだけれど……ふにゃりと顔をほころばせた姿に安心して、目頭が熱くなった。



「はい。テスト以外にも授業でもらったプリントとかも入れといた」

「ありがとう」



おばあさんが座っていたであろう座布団に腰を下ろし、封筒を渡した。



「来るの遅くなってごめんね」

「ううん。俺のほうこそ、暑い中手間暇かけさせちゃってごめん。ややこしかったでしょう、色々」