私は自宅に帰って、自分の部屋ですごしてる。


 夕食を済ませ、お風呂に入って机に向かっていた。

 先輩との関係があってから、春日に勉強を教わることはできない。

 期末試験も視野に入ってきたので、少しずつ進めていくことにする。


 勉強に飽きて、椅子に座ったまま部屋の中を見回す。

 ハンガーに掛けた学校の制服を見て、先輩のことを思い出した。


「いったい、急にどうしたんだろう……」


 関わりを避けていた元カノの春日に、声を荒げて詰め寄るなんて。

 教室で騒げば大事になるって分かってたはずだけど、よっぽど精神的に追いつめられていたのかな。

 首を絞められたようなアザも気になる。


 先輩だけではない、私にも嫌がらせがあった。

 写真に針を刺すなんて、よっぽど怨みがあるか……それとも……

 呪いの儀式みたいな類か……


 そんなことを考えてる時、私のスマホから着信音が聞こえた。



「誰だろう……」