理森の初恋の相手が、まさかの私だと判明してから、早くも1年。

あのあとすぐ、理森はショックのあまり、勢いでマッチングアプリを始めたという。

そこまでショックとは、全く失礼な話だが。


それなのに、一体どういうわけだろう。

いま、私たちは同棲中である。

理森の初恋相手が私とわかってから1ヶ月ほどは、これまた失礼な話、理森は本気で落ち込んでいたらしいが、いざマッチングアプリをやってみたら、最悪な女としか出会えなかったとのこと。

マッチングアプリだけでなく、カップリングパーティーなどにも行ったらしいが、そこも結局は同じだったとか。

あれから久々に二人で飲みに行った時、

「キミーの言う通りだったし、俺の予想通りでもあったよ。どの女性も、俺の中身なんかどうでもいいみたいだった。目的は、安定した暮らし」