スマホ片手に大きく目を見開いている様子が安易に想像できる。


「うん、見た……」


私はまだ呆然とした気分のまま返事をして、ベッドに腰を下ろす。


『3人共死んだって』


「信じられないよね」


『うん……』


そこで少しの間沈黙が降りてきた。


多美子が真剣になにか考えている雰囲気がしてくる。


だけど、その数秒後私達は同時にプッと吹き出して笑い始めていた。


「あはははは! 死んだってあの3人! もういないんだって!」


『だね! 私達開放されたんだね!』


「そうだよ多美子。もう彼氏を作っても友達と騒いでも誰も邪魔しに来ない」


『最高だよね! でも、由希だけどうして家族葬にしたんだろうね? 真純と夕里子は共同で葬儀を出すみたいなのに』


「そうなんだ」


私はようやく笑いが収まり、笑いすぎて出てきた涙を指先で拭った。


「たぶん、由希は自殺だからだよ」


『自殺?』


「うん。由希、知らない男にやられたって噂だったじゃん。あれ、本当のことだったんだよ」


じゃなきゃ由希まで死ぬのはおかしい。


他の2人は瀕死だったんだから。


とにかく3人共いなくなった。


もう自由なんだ。


明日さっそく旭を誘ってデートに行こう。