気分がいいまま翌日になっていた。


3人は昨日病院で精密検査を受けてなんの異常もなかったようで、すでに登校してきていた。


3人が教室にいるのを見たときつい身構えてしまったが、昨日のことがあったせいか誰も私にちょっかいを出しては来なかった。


「おはよう井村さん」


「お、おはよう」


声をかけてくれる黒坂くんに照れながら挨拶を返す。


こんな風に胸がときめく人に出会えるなんて、未だに信じられない。


イジメのターゲットになった時点で私の学生生活は真っ黒に塗りつぶされていたとおもっていたのに。


それもこれもあのアプリのおかげだ。


どうしてだか突然ダウンロードされていたアプリはきっと流れ星様からのプレゼントだったんだ。


空の上にいる流れ星はずっと私のことを見ていてくれたのかもしれないなんて、本気で思い始めていた。


この日も私は黒坂くんに教科書を見せてあげたり、学校行事について教えて上げたりして、多美子のことも紹介することができた。


それでも時々後ろを振り向いて3人を確認する。


3人共すごくおとなしくて、いつもの笑い声は聞こえてこない。