そのむしゃくしゃする気持ちを
思わずぶつけたくなった。


動揺させたくて、身体を寄せると
真っ赤な顔して俺を見上げる。


男慣れしてしてないひまりは、
相変わらず俺にも蓮兄にも緊張する。


そんな顔で無自覚に男を煽るんだ。



それをめちゃくちゃにしたいと思う自分の勝手な気持ちにもただムカついて

思わず部屋に連れ込んだ。


ちょっと杏奈のことを聞き出してやろうと思っただけなのに


止まらなくなった。

自分の理性が抑えられなくなっていた。



だけど俺は

杏奈が好きなはずなのに…





いつからだろうか。


姿を見かける度に
あいつをなぜか愛おしく感じてしまうようになっていた。


「なんだよ、今さら…。」