「もし、男性恐怖症になったらどうするんだ。見知らぬ男に襲われたんだ、その可能性は否めない」
「……分かっている。その時はずっとそばにいるつもりだ。なんなら騎士団は辞める、公爵家次期当主として父の下で働きながらそばにいる」
これは以前から考えていたところだ。一応公爵家・嫡男として生まれたんだからいずれは退職するべきだと。
「そうか、お前の気持ちはわかった。だけど、水くらいは飲め、公爵領戻る前に死なれては困る」
「そう、だな」
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