食べ終わった後は、市場や通りにあるお店を巡った。通りの店は、高そうな雰囲気が漂っている。


「少し寄っていこう」

「えっ、はい」


 ギルバート様が立ち止まったのは高級そうな仕立て屋さんだった。こんな場所大丈夫なのか……と思ったが、この人公爵家の嫡男だったことを思い出す。


「いらっしゃいませ」


 お店に入ると、可愛らしいものから綺麗なものまでたくさんのドレスが並べている。それに可愛らしい女性の店員さんが迎えてくれて、なんだかそわそわする。


「彼女のを仕立てたい。四着ほど、全て違うデザインがいい」

「かしこまりました」


 え……っ!?