「まあ! あのギルが、女の子を誘うなんて! ねえ、オスマンさん」

「珍しいこともあるんだな、最近はよく帰ってきていたし……メルちゃんなら賛成かな」


 ん……? なんか、勘違いされている?


「ギルバート様は、女の子として見ていないと思います。妹、みたいな」

「そうかしら? 王都の街に行くなら動きやすいワンピースがいいわね」

「そうだな、今から見た方がいいんじゃないかな?」

「そうね!」


 私よりもノリノリで張り切ってしまっている二人に水を刺すようなことはできなくて何もいうことは出来なかった。

 その後私は、着せ替え人形のようにされてドレスが決まった時にはもう日も暮れていた。