「それはメルには緊張してしまって……それに大切な女性だから、です」
「……っ」
「メルとは違ってアイリーン王女は、幼い頃から知っている幼馴染のような関係でしたので言い合いができるからだと思います」
幼馴染……か。この二人は意識したことなかったんだろうか。ギルバード様はイケメンだし、リー様は美人で性格もいいんだし。
「そうなんですね……」
「もう少し余裕を持って、あなたのペースで伝えようと思っていたのに」
「……?」
私が頭を傾げると「メル」と私の名前を呼び、跪く。
「俺はメルのことが……好きだ」
「……!?」
私の手を取り、ギルバード様は手の甲へ口づけを落とした。