…!?


意味を理解した瞬間、カアッと、頬に熱が集中するのを感じる。

そんな私にお構い無しでゆっくりと、近づいてくるノエル。

そして、目の前までやってくると、胸ポケットから取り出したのは小さな箱。


…え?それって…。


驚いて目を見開く私に、


「…エレノア、好きだよ。一生大事にするから、君もこれから先、僕の側にいてくれる?」


そう言って、ノエルは箱の蓋を開く。


中には、シルバーを基調に、宝石があしらわれた結婚指輪が入っていて…。


「…ノエルはせっかちね。結婚式…今からなのに」


思わず、クスッと笑みがこぼれた。


「せっかくなら二人きりの時にもちゃんと言いたくて。で、返事は…?」


「……私もノエルのことが好きよ、これからもずっと側にいさせてね」


パチっと目が合った瞬間、ノエルは私の身体を優しく引き寄せ、キスを落とした。