馬車を降りた私達は早速お目当てのスイーツショップを訪れる。

「…素敵」

「ほんとですね。お嬢様、このミルフィーユなんてとっても可愛らしい」


私もルーナもガラスケースの中にある可愛いスイーツたちに釘付けになっていた。


「うーん…この栗のも美味しそうだし、チョコスコーンなんかも捨てがたいわ」


私が何を買うか一生懸命迷っていると、


「お嬢様、お嬢様!このお店買ったスイーツをそこのテーブル席で食べれるみたいです!まず、気になるのを食べてみていくつかは明日の分で買って行きましょう」

ルーナが奥にあるテラス席を見つけ、コソッと耳打ちをしてくる。

「ルーナ!いい考えね!ぜひ、そうしましょう!じゃあ、私はこのモンブランにしようかしら、ルーナは?」


「では、このミルフィーユにします」


お互い気になっていたケーキを選び、店員に席に持ってきてもらうように頼む。


「お嬢様、先に席におつきになって待っていてください。私、飲み物を持って参ります」

ルーナにそう言われ、私は素直に奥にあるテラス席へ向かった。