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「お嬢様!絶対こちらの服がいいです!ノエル様の好みだと思います!」

バッと、私の前に立ち塞がり、手に持ったワンピースを差し出すルーナ。

その手には、フワフワとした白いワンピースが握られている。レース部分は花の刺繍が施されていていかにも清楚系な雰囲気で庇護欲をそそられる。

確かに、エレノアだったらあまり着る系統の服ではないし、可愛らしいけれど、

「だから、ノアとして行くのに彼好みにしてもしょうがないでしょう。これ以上あの姿でノエルに気に入られても複雑なんだから」

私は断固拒否し、自分で選んだワンピースを握りしめる。


私が選んだのは、綺麗めなマーメイドタイプのブルーのドレス。

いつもの私が着る系統で落ち着くのだ。


「もう!お嬢様、エレノア様だってことノエル様にバレたくないのでしょう?その服はいつものエレノア様が好きな系統です!ノエル様ならすぐ気づいちゃいますよ?バレちゃってもいいんですか??」