恋を教えてくれたのは君だった。

*


「花恋ー」


「はいはい。修学旅行のグループでしょ」


長い付き合いだしそれくらいわかる。そして、このあとに夢愛の’必殺 潤んだ瞳 攻撃’がやってくることもわかる。


夢愛の攻撃の威力が強すぎるから阻止しないと、可愛すぎて命がもたない。



「まあそうといえばそうなんだけど――私、花城君と仲良くなりたい……ていうかは話してみたい……から、彼も誘ってくれないかな……?」


え私?!なんて返すと攻撃がやってくるだろうから、その言葉はぐっと飲み込む。


「……わかったよ」


*


「てことで、どう?」


流石に夢愛がどうとかは言えないので、適当に理由をつくって誘ってみた。



「いいよ。よろこんで!」


即答。え、早。



*


「如月さん!俺らのグループに入らない?」


「おいお前……!如月さんは、俺らと同じグループがいいよな!」


「いやいや俺たちが……」



はい?――ていうか、うるさい男子ってほんと苦手……。


他にも女子たくさんいるのになんで私なの……。


「ごめんな、みんなー。俺が先に誘ったから、もう他にどのグループにも入れないんだわ」


え……?もしかして花城君、私のこと助けてくれてる……?


誘ったのは私なのに、自分が誘ったみたいに言ってくれたし。




――意外と優しい奴?




「なんだー。花城が相手なら敵わないわ」


「くそ、転校生に取られるなんて……」


そんな、修学旅行のグループ決めに人生かかってるわけでもないのに、大袈裟。



*


「花城君。さっきはありがと。助かった」


「いいのいいの。如月さんは無理しないでね。なんかあったら言ってよ」


なんていい子なの……!



「――花恋、でいいよ、呼び名。如月ってちょっと言いにくくない?」


「わ、わかった。じゃあ俺も唯人でいいよ。花城は……そうでもないか」



ははっ、と思わず笑った。唯人はまた顔が赤くなる。