恋を教えてくれたのは君だった。

*


「あー、えっと、どっか行く?」


私は頷く……いきなり二人きりだと緊張が……。


「そーだ、あそこ行こーぜ」



「わあ、久しぶり」


「だな」


やってきたのは唯人とはじめて来たカフェ。
頼むのは勿論パンケーキ。



「ん〜、やっぱ幸せ……っ!!」


「……っ、ずるい。可愛すぎ」


えっ?!私が、可愛い……?



「――花恋、顔真っ赤だよ?」


「そんなの、ゆ、唯人もだし……っ!」


和やかムードから一転、急に唯人が真剣な顔になった。




「あのさ、俺――花恋のことが好き。俺と、付き合ってほしい」




*


私、今生きてるよね?そしてこれは夢じゃないよね?



『あのさ、俺――花恋のことが好き。俺と、付き合ってほしい』



ほっぺたをつねってみる。……ちゃんと痛い。


夢じゃないんだ……!
でも夢みたい。


長年片想いしてた相手から告白されるなんて。

そんなの、小説とかだけだと思ってた。



なのに私は……


『か、か、考え、させて……!』


なんてバカなことを言ってしまった。
答えなんてすぐ出るのに。



*


「花恋ーっ」

週に一回くらい、結月は私の教室にやってくる。

とは言っても教室の前だと目立つからいつも中庭で話してるんだけれど。



「結月、ちゃんと先輩付けて!」


「えー、そこはいいじゃん、今までと同じで」


今までというのは付き合っていた頃の話。


「で、今日はどしたの?」


「俺、賞とったんだ」


結月は中学の時からたくさん賞をとっていたし、今になって特に驚くことはない。

結月だってそれはわかってるよね。だったらなんで報告を……?


「何描いたと思う?」


「えー、花とか?――あ、空?」


「ブッブー、答えはこちらでどうぞ」


これって、あの結構有名な美術館じゃない?なんでそこのチケットが答え?


「俺の絵、展示されることになったみたい」


「え!すごいっ!!流石だね、結月」



その報告には流石に驚いた。


「だろ?」


そう言って鼻を高くする結月はまるで子供みたい。


「じゃあ、観に行くね!」


「おう!」