*


「なるほどね〜。結月くんのことはどう思ってんの?」


自分の気持ちに気づいたけど、どうしたらいいかわかんなかったから、

放課後、空き教室で朱莉に相談中。



「どうって……唯人とは違うけど、ちゃんと好きだよ。一緒に居て楽しいし落ち着く」


「うーん、結月くん断って唯人と付き合うってのは?」


「そ、それは、結月に申し訳なくなってくる……」


「だって仕方ないじゃーん。再会した初恋くんのこと、やっぱ好きだって気づいたんでしょ」


そりゃそうなんだけど……。


「じゃあまた想いを伝えられずに転校しちゃってもいいんだ?」


「ちょっとー!それ、その時の友達が言ってそのすぐあとに転校しちゃったことあるからやめてー!」


縁起でもない……。また同じことにでもなったら……。



「やっぱ、嫌なんじゃん。想いを伝えときたいでしょ?だったらねー」


「結月を、振らないと、か……」


「うーん、他に出てこないしそれしか……」


私ってやっぱ最低な人間だ……結月、ごめん。



「――ちょ、花恋っ」


え?


「あれあれっ!あそこにいるの、結月くんじゃない?!」


ほんとだ……。校門のところにいる。



――隣には仲の良さそうな女子。


「えっ……どういう、こと……?」


「ほらほら!あれだよきっと。結月くんかっこいいから女子に人気で、今もきっと強引に一緒に帰ってるんだよ。……ていうか結月くん超 嫌そうな顔してたし」


「うん、そうだよね、よし、明日ちゃんと話す」


「うん。あたしはいつでも花恋の味方だから!何かあったらすぐ連絡してよ」


「うぅ……朱莉ぃ……」


私はいい友達をもちました。感動。