「紘ちゃん、なんか少し変だね」
「………、いや」
「…な、なんかあった?」
プリンを食べていた手を止めて、仁菜子がおれを見つめてくる。
瞳には不安の色が分かりやすく映っていて、こうしていつもおれの機嫌を伺わせているのかと思ったら、そんな自分に心底嫌気がさした。
長年のおれの態度が 仁菜子をいつの間にかそんなふうにさせていたのだろうか。なんかおれ、暴君みたいじゃないか。
何も変わったことはない。ただの幼なじみとして昔から近くにいたからこそ、仁菜子に聞きたいことがある。
ほんとは彼氏がいる?好きな人がいる?初体験はいつ?まだ?なぁ、おれのことがどう思ってんの?
……あぁあ、バカじゃねえの。
聞けるわけがないんだ、こんな下心の塊みたいな質問。木暮の煽りを真に受けたおれがバカだった。
あんなの、いつも通り適当に交わせば良かった。くそくそ、テスト前でもこんなに頭使うことないのに。



