とてもではないが、二人も子供がいるようには見えない。
といってもナタリアは彼の実子ではないので、本当の子供はレオンひとりだけなのだが。
(でもやっぱり、冷たそうな人だわ)
つらい過去が原因なのは分かるが、もふ番の中のナタリアの性格がひねくれてしまったのは、きっと彼のせいだ。
母を処刑しただけでなく、生まれてからずっとナタリアを忌み嫌い、会うことすら避けてきたのだから。
愛に飢えたナタリアが、唯一の優しさを見せてくれたレオンに恋したのは当然のことのように思う。
それはやがて主人公アリスへのゆがんだ嫉妬心となって、ナタリアを破滅に追い込むのだが。
モフ番でのクライマックス、リシュタルトに投獄を言い渡されたナタリアの絶望感を思うといたたまれなくなる。
小説の中で彼女は悪役令嬢だったが、見方を変えたら悲劇の王女だ。
(今度は絶対に同じ目には遭わせないからね、ナタリア)
そんな風に、ロイに舐められながら、ナタリアの思考は完全にトリップしていた。
だから異変に気づくのが遅れてしまったのである。
といってもナタリアは彼の実子ではないので、本当の子供はレオンひとりだけなのだが。
(でもやっぱり、冷たそうな人だわ)
つらい過去が原因なのは分かるが、もふ番の中のナタリアの性格がひねくれてしまったのは、きっと彼のせいだ。
母を処刑しただけでなく、生まれてからずっとナタリアを忌み嫌い、会うことすら避けてきたのだから。
愛に飢えたナタリアが、唯一の優しさを見せてくれたレオンに恋したのは当然のことのように思う。
それはやがて主人公アリスへのゆがんだ嫉妬心となって、ナタリアを破滅に追い込むのだが。
モフ番でのクライマックス、リシュタルトに投獄を言い渡されたナタリアの絶望感を思うといたたまれなくなる。
小説の中で彼女は悪役令嬢だったが、見方を変えたら悲劇の王女だ。
(今度は絶対に同じ目には遭わせないからね、ナタリア)
そんな風に、ロイに舐められながら、ナタリアの思考は完全にトリップしていた。
だから異変に気づくのが遅れてしまったのである。



