焼けつくように全身が熱く、息が苦しい。

鉛をまとったかのように手足が重く、ズブズブと真っ暗闇の中に落ちていきそうだ。

まとわりつくような激痛が、絶えず身体を打ちつける。

「クライド様、クライド様……!」

どうにか押し上げた瞼の向こうに見えたのは、憔悴しきったアモンの顔だった。

アモンは、クライドが母と引き離された頃から身の回りの世話をしてくれている侍従だ。

青みがかった髪と灰色の獣耳を持つ、身体の線の細い獣人の青年である。

年は知らないが、おそらく二十歳を過ぎたあたりだろう。