悪役幼女だったはずが、最強パパに溺愛されています!

だがそのとき、ダスティンが突如「ぐはっ」と呻き、その手から銃が落下した。

直後、激しい蹴りを受けて床に叩きつけられるダスティン。

彼を踏みつけながら立っていたのは――ここにいるはずのないリシュタルトだった。

ランプの明かりだけが頼りのほの暗い地下室ですら、特別な輝きを放つ銀色の髪、そして猟奇的な金色の瞳。

漆黒のマントを翻し颯爽と現れた獣人皇帝に、「なぜここに……!」「深手を負ったはずでは?」とダスティンの配下たちが恐れおののいている。

「ぐうっ、くはっ!」

鳩尾を踏みつけられ、ダスティンは痛みにあえいでいる。

「お父様、どうしてここに?」