目をつぶり、古の獣言葉を口にするイサク。
まるで呪文のようなそれは独特な抑揚とともに冷たい地下室いっぱいに響き渡る。
静かなようでいて、胸の奥に響く力強い声だった。
ユキはピタリと体の動きを止め、イサクの声にじっと耳を傾けている。
(すごいわ。これが、イサクの獣操の力なのね)
かつては大陸一と名を馳せた獣操師イサクの力を、ナタリアは初めて目にする。
いつもは酒の入ったゴブレットを片手に冗談ばかり言っているような男だが、漂う気迫はただ者ではなかった。
その証拠に、特に獰猛化を沈めるのが難しいとされるドラドであるユキの怒気が、徐々に薄れていくのが目に見えて分かった。
「クルルゥ……」
ユキの声に、いつもの気配が戻った。
「ユキ……」
ナタリアはイサクの腕の中で、思わず顔を輝かせる。
まるで呪文のようなそれは独特な抑揚とともに冷たい地下室いっぱいに響き渡る。
静かなようでいて、胸の奥に響く力強い声だった。
ユキはピタリと体の動きを止め、イサクの声にじっと耳を傾けている。
(すごいわ。これが、イサクの獣操の力なのね)
かつては大陸一と名を馳せた獣操師イサクの力を、ナタリアは初めて目にする。
いつもは酒の入ったゴブレットを片手に冗談ばかり言っているような男だが、漂う気迫はただ者ではなかった。
その証拠に、特に獰猛化を沈めるのが難しいとされるドラドであるユキの怒気が、徐々に薄れていくのが目に見えて分かった。
「クルルゥ……」
ユキの声に、いつもの気配が戻った。
「ユキ……」
ナタリアはイサクの腕の中で、思わず顔を輝かせる。



