一行は、さっそくトプテ村を目指すことになった。
「ユキ。動けなくてしんどいだろうけど、しばらく我慢してね。外を歩くと、お前はどうしても目立っちゃうから」
「クウン」
道中、馬車の中でナタリアは何度もユキをなだめる。
そのたびに、ユキは自分の役目を分かっているかのようにナタリアの鼻先をペロリと舐めるのだった。
トプテ村のある山道に入る直前で、宿屋に一泊する。
ユキを連れて宿泊することは難しいので、幌馬車にはイサクとユキに残ってもらった。
「気にするな、ナタリア。ユキはすっかり俺に懐いてるからな! ゆっくり休めよ!」
野蛮なように見えて、イサクはさりげない気遣いのできる心優しい男である。
そういったところは少しだけリシュタルトを彷彿とさせて、ナタリアはふと、療養中の父を恋しく思った。
「ユキ。動けなくてしんどいだろうけど、しばらく我慢してね。外を歩くと、お前はどうしても目立っちゃうから」
「クウン」
道中、馬車の中でナタリアは何度もユキをなだめる。
そのたびに、ユキは自分の役目を分かっているかのようにナタリアの鼻先をペロリと舐めるのだった。
トプテ村のある山道に入る直前で、宿屋に一泊する。
ユキを連れて宿泊することは難しいので、幌馬車にはイサクとユキに残ってもらった。
「気にするな、ナタリア。ユキはすっかり俺に懐いてるからな! ゆっくり休めよ!」
野蛮なように見えて、イサクはさりげない気遣いのできる心優しい男である。
そういったところは少しだけリシュタルトを彷彿とさせて、ナタリアはふと、療養中の父を恋しく思った。



