(ああ、やっぱりダメだった……)
薄れゆく意識の中、少しでも自分に期待した自分自身を呪った。
悪役令嬢がヒーローを救うなんてことは、やはりどう考えてもあり得ないのだ。
(天地がひっくり返っても、私は幸せになれないのね)
そのときだった。
大きくてあたたかなぬくもりが、ナタリアの全身をふわりと包み込む。
(え、何……?)
「――……!」
誰かが、何かを叫んでいる。
だが何が起こっているのか確かめる気力はもうなく、ナタリアはプツリと意識を手放したのである。
薄れゆく意識の中、少しでも自分に期待した自分自身を呪った。
悪役令嬢がヒーローを救うなんてことは、やはりどう考えてもあり得ないのだ。
(天地がひっくり返っても、私は幸せになれないのね)
そのときだった。
大きくてあたたかなぬくもりが、ナタリアの全身をふわりと包み込む。
(え、何……?)
「――……!」
誰かが、何かを叫んでいる。
だが何が起こっているのか確かめる気力はもうなく、ナタリアはプツリと意識を手放したのである。



