悪役幼女だったはずが、最強パパに溺愛されています!

半年もすれば、ナタリアは『誰に、何を、してもらいたい』といった三語文まで喋れるようになっていた。

子守り経験豊富なドロテ曰く、異様なほど成長スピードが速いらしい。

ドロテもアビーも、今では「ナタリア様は天才かもしれない!」と日々大騒ぎしている。

「きっと、この国はじまって以来の神童よ! 家庭教師をつけてさしあげなくちゃもったいないわ! ドロテ、誰か探してきましょうよ!」

「でも、そんな勝手なことをして大丈夫かしら?」

「リシュタルト様はナタリア様を離宮から出さないように、とだけ私たちに命ぜられたのよ。家庭教師をつけるなとは言っていないわ」

「それもそうね」

盛り上がったふたりは、さっそく家庭教師探しに乗り出しているようだ。

ナタリアとしてももっと知識を蓄えたいので、家庭教師をつけてもらうことはありがたい。