「おい、高井さん!今すぐ謝れ!」
河西君が、めっちゃくちゃ焦っている。
普段仕事でミスした時なんか、軽やかに対処しちゃう、あの河西君が、だ。
とはいえ、そもそもだ。
「なんで加藤さんこんなところにいるんですかー?」
「どう言う意味だ」
「井上さんとデートだったんですよねぇ?こんな所で油売ってないで、とっとと戻ったらどうですー?」
「なっ!?」
お、加藤さん……見た所超狼狽えている。
やっぱり図星か。
くそー……可愛い子とデートしてるのを邪魔したから八つ当たりに来たんだな、そうなんだな?
だったらこっちだって……。
「ていうか加藤さんだけじゃないんですよ〜デートできるのって」
「……は?」
私はぐいっと早瀬君を引き寄せて
「私、これでも今日、この超可愛い年下に、おデートなんかに誘われたんですよ〜」
「……何だって?」
うわっ、なんかメチャクチャ機嫌悪いなぁ。
加藤さん。
どうせ、私なんかに邪魔されたから腹いせにここに来たんだろうな〜。
あーあ、大人げな〜い。
……ああ、年下だから、私の方が大人だな。
「と言うわけで〜早瀬君、デート先どこにする?」
「え!?マジっすか!そしたら早速今からホテ」
この瞬間。
ばしゃー!!!!
烏龍茶の滝が私に降ってきた。
あっという間にずぶ濡れネズミ状態にさせられた。
「何するんですか!!この服高かったのに!」
「そうっすよ!俺の彼女に何するんす!」
おーい、早瀬君。
まだ私彼女になるって言ってないぞ〜。
でも年下の男の子に庇われるのは、気分良い。
「うるさい黙れ」
「加藤さん、この辺にしないと、パワハラで訴えられますよ……」
河西君が私&早瀬君と加藤さんの間に入る。
「俺がここおさめますから、加藤さんはどうぞ席に戻ってください。お連れさん待ってるでしょ」
そうだそうだー。
心の中でエールを送る。ところが。
「用事ならもう済んだ」
……は?
井上さんと、おデートだったんじゃ……。
「あのぉ……よろしければこのタオルを……」
ちょうどいいタイミングで居酒屋の店員さんがやってきた。
持ってきた白いタオルは、長さを見ると……フェイスタオルだろう。
正直、こんなびしょびしょな状態、私のちっちゃいハンカチで拭き取れそうにないから助かる。
「ありがとうございます」
と私が受け取ろうとしたら……。
「何で加藤さんが受け取るんですか!?私用ですよね!」
文句を言うと、加藤さんがいきなり私の髪の毛をわしゃわしゃ拭き始める。
「ちょ、ちょっと自分でやれますから」
私が加藤さんの手を払おうとしたら、逆に加藤さんに手を掴まれた。
「河西。これで今日の支払いしとけ」
加藤さんが取り出したのは、選ばれた者しか使えない、ブラックカードだった。
「え……いや……でも……」
「明日返してくれればいい」
そう言うと、加藤さんは私を引っ張り上げると、そのまま私を出口まで引きずっていった。
私の頭にタオルをひっかけたまま。
河西君が、めっちゃくちゃ焦っている。
普段仕事でミスした時なんか、軽やかに対処しちゃう、あの河西君が、だ。
とはいえ、そもそもだ。
「なんで加藤さんこんなところにいるんですかー?」
「どう言う意味だ」
「井上さんとデートだったんですよねぇ?こんな所で油売ってないで、とっとと戻ったらどうですー?」
「なっ!?」
お、加藤さん……見た所超狼狽えている。
やっぱり図星か。
くそー……可愛い子とデートしてるのを邪魔したから八つ当たりに来たんだな、そうなんだな?
だったらこっちだって……。
「ていうか加藤さんだけじゃないんですよ〜デートできるのって」
「……は?」
私はぐいっと早瀬君を引き寄せて
「私、これでも今日、この超可愛い年下に、おデートなんかに誘われたんですよ〜」
「……何だって?」
うわっ、なんかメチャクチャ機嫌悪いなぁ。
加藤さん。
どうせ、私なんかに邪魔されたから腹いせにここに来たんだろうな〜。
あーあ、大人げな〜い。
……ああ、年下だから、私の方が大人だな。
「と言うわけで〜早瀬君、デート先どこにする?」
「え!?マジっすか!そしたら早速今からホテ」
この瞬間。
ばしゃー!!!!
烏龍茶の滝が私に降ってきた。
あっという間にずぶ濡れネズミ状態にさせられた。
「何するんですか!!この服高かったのに!」
「そうっすよ!俺の彼女に何するんす!」
おーい、早瀬君。
まだ私彼女になるって言ってないぞ〜。
でも年下の男の子に庇われるのは、気分良い。
「うるさい黙れ」
「加藤さん、この辺にしないと、パワハラで訴えられますよ……」
河西君が私&早瀬君と加藤さんの間に入る。
「俺がここおさめますから、加藤さんはどうぞ席に戻ってください。お連れさん待ってるでしょ」
そうだそうだー。
心の中でエールを送る。ところが。
「用事ならもう済んだ」
……は?
井上さんと、おデートだったんじゃ……。
「あのぉ……よろしければこのタオルを……」
ちょうどいいタイミングで居酒屋の店員さんがやってきた。
持ってきた白いタオルは、長さを見ると……フェイスタオルだろう。
正直、こんなびしょびしょな状態、私のちっちゃいハンカチで拭き取れそうにないから助かる。
「ありがとうございます」
と私が受け取ろうとしたら……。
「何で加藤さんが受け取るんですか!?私用ですよね!」
文句を言うと、加藤さんがいきなり私の髪の毛をわしゃわしゃ拭き始める。
「ちょ、ちょっと自分でやれますから」
私が加藤さんの手を払おうとしたら、逆に加藤さんに手を掴まれた。
「河西。これで今日の支払いしとけ」
加藤さんが取り出したのは、選ばれた者しか使えない、ブラックカードだった。
「え……いや……でも……」
「明日返してくれればいい」
そう言うと、加藤さんは私を引っ張り上げると、そのまま私を出口まで引きずっていった。
私の頭にタオルをひっかけたまま。



