「っ、やめて、ください」



くすぐったい。
くすぐったくて、もどかしい。

そしたら今度はもう1度痛みが与えられる。



「最高だね、その顔」



狂ってる先輩、お帰りなさい。


さっきの先輩を見たら、いまの狂ってる頭のおかしいほうにホッとしてしまう。

そう思ってしまったわたしだって、きっともう狂い始めてる。



「いい加減に、して…!」


「…もっとだよ、足りない。そんなんじゃぜんぜん興奮しない」


「興奮って、わたしはそんなつもりじゃ───…ぁ…!」



変態サイコパスに昇格だ。

そんな昇格は厄介で迷惑しかないけど、苦痛に顔を歪ませるわたしへと笑ったと思えば。


また、噛まれてる…。


だけど今度はペロッと舐めて、ちゅっと唇で被せて。



「わたしプール…バクテリア、っ」


「…いいじゃんそんなの。もうふたりでぐっちゃぐちゃになろうよ」



いいわけない。

バイ菌が身体の中に入ってもわたし知らないから。


それに何より…甘い。

今日は前と少し違って甘さが入ってる。



「んぁ…っ、馬鹿、最低っ、きらい、」


「そう、もっと」