「ふふっ、やっぱりくるちゃんは不思議だ。」

「そうかな?」

 そんなことないと思うけどなぁ……。

「あ!それでね、モデル界のトップ、雨って人知ってる?」

「うーん、前に女の子たちが噂してたなぁ」

「ふふっ、あんまり知らなそうでよかった。その人と、コラボすることになったんだ〜だから、ななちゃんモデルデビューしちゃうの〜惚れなおした?」

 ギュッと後ろから嬉しそうに抱きついてくるななちゃんが愛らしくて仕方がないけれど、返事など決まっている。

「ななちゃんのこと、愛してるから。惚れ直すもなにも、ベタ惚れだよ」

「っ!」

 ふふっ、ピクッてしちゃって。

「くるちゃん、何回生まれ変わっても、ずーっとずーっと、お嫁さんになってくれる?」

「当たり前だよ!!ななちゃん大好き〜!!」

 後ろ向きになってななちゃんを抱きしめ返す。

「あー……幸せすぎて辛い……」

「ふふっ、あ、そろそろ学校だね、行こうか?」

「そうだね〜」

ピーンポーン

「ん?誰だろ?ちょっと見てくるね」

「うん!」

 珍しく起きられた朝、まだソファにちょこんと座っている。