そんなことを考えなら、くるをお姫様抱っこした状態で、兄貴と弟にバレないように自分の部屋に向かう。

 部屋について、くるをベッドに寝転がせる。そしてくれぐれも兄貴たちにバレないように、鎖で足を繋いでおく。

「んむっ……ふぁああ……?ここはっ……」

「あ、起きた?お姫様」

「な、ななちゃん……?」

「王子様の義務として、可愛いお姫様を監禁……じゃなくて、ちょっと捕まえちゃったよ」

「ぎ、義務って……でも、ここ、ななちゃんのお部屋だよね?ふふっ、懐かしい。ななちゃんとよくここでゲームしたなぁ」

「そうだね」

 ちいさい頃、親が忙しかったため、お互いの屋敷を行き来しては、一緒に遊んでいた。