くるちゃん寝ちゃった。

 車に乗り、くるをある場所に連れていこうとした。



 熱を出したくるを放っておけるはずもなく、やはりこういう時に役に立つ防犯カメラを使い、ちかくの部屋に入る。

 この階は、有栖財閥が所持しているしているから、俺の出入りも自由だ。

 でも、別室に移動してから見たくるの公開に、思わず目を見開いた。

 くるが、泣いてる……。

 ……まさか、嫉妬してくれたとか……?

 大体俺の勘は当たる。

 前にも、ファンに嫉妬してくれたことがちょっとあったなぁ。

「なーんて……」



 しばらくして、くるが家を飛び出た。

 慌てて、気がつかれないようにあとをつける。