素敵な女性に囲まれて、にこにこしてるななちゃんを見ると、胸が痛くて張り裂けそうになるの。

 これ以上、ななちゃんがいないと生きていけなくなりたくなくて。

 必死に覚悟した。

 ななちゃんから、離れよう。

 きっと、メイドさんたちにトドメをさされたんだ。

「ななちゃん……バイバイ」

  寝転がりながら、そんなことを言って、気持ち悪さが少しなくなってから、スマートファン、お財布を持って、外へ出た。

ガチャン。

 自動でロックがかかり、これでもうこの家には入れない。

 前から薄々わかっていたのだ。

 こんなに優しくしたり、可愛がってくれるけれど、ななちゃんにはたくさんのファンさんがいるし、私にはとてもじゃないけれど釣り合わないというのとを。