「……おいお前ら、突き落としていいか?くるちゃんのこと見たとか、殺される以外ないよなぁ?ああそうだ、突き落とされるか、刺されるか毒飲まされるか撃たれるか、さぁ選べ」

「うゎー怖ー」

「おい俺は苛立ってだな?見てわかんだろ能無しが」

「ひどくね?」

 せっかくくるちゃんと2人っきり、写真撮り放題部屋の写真ももうそろそろ増やそうと思っていたところなのだから、邪魔をされてこんな態度になることぐらい当たり前でしかない。

「ひどくないだろ。帰れ」

「じゃあお邪魔しまーす」

 本の隙に、するりと俺を避けて部屋に侵入した誉。

「っ!!おいお前ら……」

 こうなったら、執事を呼んで追い出すしかないな。

 そう思ったが、いまは自分の気持ちを伝える必要もあると思った。

「……くるちゃんを、連れてってから、話がある」

 そういうと、メンバーは頷いてくれた。

 くるちゃんをくるちゃんの部屋に運んで、ベッドに寝転がせる。

 そしてリビングに戻りソファーに座る。

「ねー飲み物ぐらい出してよ」

「適当にやれ」

誉にそういうと、冷蔵庫から高級な麦茶を出してコップに注ぎ飲み出した。

「ちっ。高いヤツとりやがって」

「うるせ〜」

やばい、苛立って仕方がない。

「で、本題はなんなんだ?」

「あ、夏弥。実はだな、俺、アイドルをやめようと思う」

「「「「は?」」」」

みんなが目を丸くしてこちらを見てくる。

「おい、ちょっと待てどういうことだよ!?」